加齢黄斑変性症とは
- 加齢黄斑変性症についての解説動画は
こちら - この動画の再生時間は、2分45秒です。
加齢黄斑変性症はこんな病気です
- 網膜の中心にある黄斑が障害されることで起こる眼の病気です。
- 加齢によるもので、50歳以上に多く見られます。
- 男性の患者数は女性の3倍と、男性に多い病気です。
- 主な症状は、視界の中心部が歪んだり、黒く見えたりします。
- 薬物療法と光線力学療法という治療方法があります。
加齢黄斑変性症とは、網膜の中心にある黄斑が障害されることで、見えにくくなる眼の病気です。
黄斑は、網膜に覆われた眼底の中央にある部位で、もっとも視力に影響するといわれています。
50歳以上に多く見られ、男性の患者数は女性の約3倍と、男性に多い病気でもあります。
加齢黄斑変性症の種類
加齢黄斑変性症には2つの種類があります。
- 滲出型(しんしゅつがた)
- 黄斑部分に新しく細くてもろい血管(新生血管)がどんどんでき、そこからむくみや出血を起こします。進行が速いという特徴があります。
- 萎縮型(いしゅくがた)
- 加齢とともに老廃物などが蓄積することで、少しずつ黄斑が萎縮していきます。滲出型に比べて、ゆっくり進行するという特徴があります。
萎縮型でも、新生血管ができることで、滲出型に移行する場合があります。
原因
加齢黄斑変性症という病気の名前のとおり、主な原因は「加齢」です。
誰にでも起こりうる病気で、高齢になるほど患者数も多くなります。加齢以外にも以下の要因があると考えられています。
【加齢以外に考えられる要因】
・遺伝的な要因
・喫煙による影響
・太陽光による影響
・栄養バランスの乱れ など
症状
病気の進行や症状の現れ方には個人差があります。初期の段階では、症状を自覚しにくい場合があります。
- 中心部が歪んで見える
- 中心部が黒く見える
ほかにも…
- ものが小さく見える
- 視力が低下する
- 色がわからなくなる
など
加齢黄斑変性症の検査と治療
加齢黄斑変性症の診断と治療の流れは以下のとおりです。気になる症状のある方は、当院にお気軽にご相談ください。
検査
視力低下など、加齢黄斑変性症が疑われる場合には、主に以下の検査を行います。
加齢黄斑変性症の診断では、眼底の様子を観察し、新生血管ができているかどうかを確認することが重要です。
- 眼底検査
-
検眼鏡といわれる観察レンズを用いて、眼底の様子を観察します。
眼科の診察で日常的に行われる検査の1つです。痛みなどはありません。より詳しい検査をするために、散瞳薬という点眼薬を使用して、瞳孔を開いた状態で行う場合や、血管造影剤を腕の静脈から点滴して、血管の状態がよくわかるようにして行う場合があります。
治療
加齢黄斑変性症には、滲出型と萎縮型がありますが、治療方法があるのは滲出型のみです。残念ながら、萎縮型には治療方法がありません。
また、滲出型の治療も進行を遅らせることが目的で、黄斑の状態をもとに戻すことはできません。ただし、治療をしないで放っておくと、失明に至る病気です。失明を防ぐためにも適切な治療を受けることが大切です。
加齢黄斑変性症の治療には、主に以下の2つの方法があります。
- 薬物療法
- 眼の中に異常にできる新生血管の増殖を抑える薬剤を注入する方法です。
4〜6週間に一度の間隔で投与を行います。
【治療の流れ】
- 点眼薬で麻酔をします。
- 機械で眼を開けたまま固定し、眼球内に薬剤を注入します。
- 抗菌薬の軟膏をつけて、眼帯で覆います。
- 光線力学療法(PDT)
- 光に反応する薬剤を腕の静脈から点滴し、眼にレーザーを照射することで、眼の中に異常にできた新生血管をふさぐ治療方法です。
【治療の流れ】
- 点眼薬で瞳を開かせます。
- 腕の静脈から、光に反応する薬剤を点滴します。
- 点眼薬で麻酔をします。
- 特別なコンタクトレンズを眼に乗せてレーザーを照射します。
加齢黄斑変性症の治療について、より詳しくは解説動画をご覧ください。
- 加齢黄斑変性症の治療についての解説動画はこちら
- この動画の再生時間は、3分56秒です。